鬱と向きあう

鬱病になって…

面白い本を見つけました。

うつは、治す努力をやめれば治る 箱庭療法と森田療法の併用の事例と実践 [ 大住誠 ]

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鬱に苦しんで通院している身としては、ふざけるなというような題名の本ですが、なかなかに評価が良いので、ちょっと心が惹かれてレビューを見てみました。

著者の大住誠さんは、青山大学の文学部を卒業後、武蔵野女子大学(現武蔵野大学)の大学院で臨床心理学を学び 、その後公立高等学校の社会科の先生となり、県立教育センター (教育相談研究室)の指導主事を23年間を経験しておられます。
聖マリアンナ医科大学神経精神科学教室、同朋大学社会福祉学科大学院特任教授などを経験し、 元教師で臨床心理士、医学博士という面白いキャリアの先生です。
教員生活にピリオドを打った後、お寺の住職を引き継ぐとともにお寺の中にに私設心理相談室「大住心理相談室」を開業。夢分析、 瞑想箱庭療法を中心とした心理療法と、外来森田療法による心理療法を併用して行っています。しかも、お寺は私の宗派と同じ。

確かに通院していても、病院の先生がしてくれることは傾聴と、不調を訴える部分を改善させる(誤魔化す?)ための薬による対処療法のみ。

箱庭療法は、イギリスの小児科医のマーガレット・ローエンフェルト先生が、「世界技法」として発表し、スイス人のドラ・カルフ氏がユング心理学を基盤としてさらに発展させ、「砂遊び療法」として確立したものです。
日本でも有名な河合隼雄先生がユング研究所に留学中、 カルフ氏と出会い 「砂遊び療法」を経験し、欧米と比較して非言語的表現の多い日本の文化に適していると思い、日本へ導入したと言われています。その時に河合先生が「箱庭療法」と名付けました。

箱庭療法入門 [ 河合隼雄 ]

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箱庭療法と心の変容 イメージと関係性の視点から (アカデミア叢書) [ 千葉 友里香 ]

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ブルタニカ先生には「箱庭療法」の事を「砂の入った箱と人、動植物、怪獣、乗物、建築物などのミニチュアを児童に与え、自由に遊ばせる。つくりだされた箱庭には、制作者の考えや感情など内面的なものが具象的・直接的に表現されているとし、また箱庭を継続してつくることによって、それらが象徴的に整理、統合されると考える。その過程を体験することで、制作者自身の自己治癒力によって心理的な葛藤を解決することができるという。当初はおもに情緒障害児童の治療に用いられていたが、現在では重篤な事例や成人にも適用範囲が拡大している」と書かれています。

森田療法は、10代に原因不明の病気にかかり、しかも治療法がないと言われた時に、自己免疫力を高めるために何冊か本を読んだことがあります。

こころのクスリBOOKS よくわかる森田療法 心の自然治癒力を高める [ 主婦の友社 ]

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はじめての森田療法 (講談社現代新書) [ 北西 憲二 ]

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森田療法の基本は「『あるがまま』に生きる」「知・情・意のバランスをとる」「不安は、人間本来のものと考える」「心の葛藤から逃げない」「生産的な心に変える」「マイナスの心をプラスの心に転じる」「ストレス反応を見抜く」「薬物に頼らない」「刺激をいったん絶ってみる」「禅を生かす」「将来の目的を見る」「欲求不満を逆用する」「行動を変えていく」「自己を発見する」「まず外形をととのえる」「作業に一時的に没頭する」「関心を外に向ける」などがあります。

20年年以上前に買った本ですが、今の自分に必要なことが書かれていると思います。
ちょっとゆっくり読んでみよう…。

「うつは、治る努力をやめれば治る」という本は、鬱病患者にはかなり刺激的なタイトルです。

しかし、本のレビューにあった「ユングの理論と森田療法の理論が、浄土真宗の住職でもある著者による他力(自然法爾)の理解として見事に統合されているところが、本書の素晴らしいところである。近代自我の行き詰まりにより苦悩する人々を救う著者は、衆生を救済する真の宗教者とはこんな方をいうのだろうと思わされる」という言葉に、凄く心を揺さぶられました。

真宗の基本理念でもある他力。
自我を捨て、自然と調和し、あるがままに生きること。
私は真宗の住職が師範をされている武道を通して、ずっとその道を歩いていたはずなのに、何処で道を誤ってしまったのでしょうか。

思わず五木寛之先生が書いた「他力」を本棚から探し出してしまいました。
そういえば、「歎異抄」もどこかにあったはず…、ないということは前の家に持って行ってしまっていて、捨てられたかな?

他力 (講談社文庫) [ 五木寛之 ]

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私訳歎異抄 (PHP文庫) [ 五木寛之 ]

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なんとなく、光明が見えてきた気がします。
鬱になるまで痛めつけられ、裏切られ苦しめられた自分を嘆く時間はもう終わり。
鬱と向きあい、自己と向きあう。

簡単ではないでしょう。痛みを伴うこともあるでしょう。
でも、時間はかかるかもしれませんが、なんだか鬱を克服できるような気がします。

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